今回は株式会社ZOZO(3092)の株価が下落する理由を考察していきます。
以前は「ZOZOSUIT」を利用したプライベートブランドが注目され、その期待感から株価が上昇しておりましたが現在はどうなのか、ZOZOの株価や売上の推移もまとめてみました。
ZOZOの株価が下落する理由
結論から書いてしまうと以下です。
・前澤社長の発言と会社の実態が伴っていない
・日経平均株価に採用されると思ったらされなかった
・外資系証券会社が目標株価引き下げ
・ファッション大手「オンワード」がゾゾタウンへの出品撤退
なにかと株主にとって不幸が最近続いています。
いろいろと売り材料はありますが
ZOZOの株価が下落する一番の理由は前澤社長の「ビジョン」と会社の「実績」が乖離しすぎている
という点でしょうね。
「宇宙行くとか言ってる暇あるなら株価対策しろや」というのが株主全員の意見ではないでしょうか。笑
特にオンワードがゾゾタウン撤退というのは、他のアパレルブランドも撤退するんじゃないかと連想されやすいのでこれはかなり売り材料ですね。
決して売上が悪いわけではないんですが、自分で上げすぎたハードルを全く超えられていない感じがしてしまうのが難点です。
以下、いろいろ数字をまとめていますので興味があればご覧ください。
株式会社ZOZO(3092)とは?
アパレル関係のオンラインショッピングサイト「ZOZOTOWN」を運営する会社です。
ZOZOTOWNといえば、
・送料を客が自由に設定できる「送料自由化」(現在はすでに終了)
・支払いを最大2ヶ月後まで延長できる「ツケ払い」
・ZOZOが選んだコーデで服が届く「おまかせ定期便」
・服が自分サイズで届く「ZOZOSUIT」
・1日の労働時間「6時間」
などなど、いろいろとユニークな企業です。
というのもの、ゾゾタウンの創業者であり、現社長の「前澤 友作」さんが結構ユニークな方です。
高校時代バンドを結成し、メジャーデビューもしています。笑
僕もTwitterをフォローしていますが、本当にすごい人です。
▼詳しくはこちらの動画で語られています。
2018年10月1日より会社名が「株式会社スタートトゥデイ」から「株式会社ZOZO」に変更されています。
株式会社ZOZOの株価情報
それでは、ZOZOの現在の指数を確認していきましょう。
ZOZOの株価
株価:2,010(2018/12/28の終値)
PER:22倍
PBR:35倍
年初来高値:4,875(2018/07/18)
年初来安値:1,960(2018/12/28)
有利子負債:0円
無借金経営です。
素晴らしい。
しかし残念なことに大納会(1年間の取引最終日)に年初来安値をつけてしまいました。
縁起が悪いですね。
チャート
▼10年チャート
▼1年チャート
チャートを見ていただければ分かりますが、7月末からゾゾの株価が暴落しています。
ゾゾの株価が暴落している理由としては7月31日に出した1Qの決算で「経常利益」が27%減益していたからです。
さらに通期目標に対する進捗率が「14%」しかなかったことも原因です。
過去5年の平均が「21%」ということを考えるとかなり低い数値です。
まぁゾゾスーツ開発費などなど、先行投資したと思えば仕方ないですけどね。
計画で大きく出た割には軟調なスタートであったということがゾゾの株価が一気に下落した理由です。
さらには日経平均銘柄に採用されるという思惑から株価が上昇していましたが、 2018/09/05の発表では日経平均に採用されませんでした。
その失望からZOZOの株価が大きく下落しています。
ZOZOの営業利益の推移
2015年3月期:150億円
2016年3月期:177億円
2017年3月期:262億円
2018年3月期:326億円(過去最高)
2019年3月期:400億円(会社予想)
2020年3月期:580億円(会社予想)
2021年3月期:900億円(会社予想)
順調な右肩上がりです。
中期経営計画を出しており、2020年度に営業利益900億を目指すと言っています。
2019年度からの伸び方が異常ですね。笑
果たして計画通りに行くのか疑問ですが・・・。
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1株当たり純利益(EPS)の推移
2015年3月期:27.6(株式分割前)
2016年3月期:37.4(株式分割前)
2017年3月期:54.7
2018年3月期:64.7(過去最高)
2019年3月期:91.7(会社予想)
EPSは株を買うかどうかを考える上で重要な指数です。
結局のところ、株主からすれば、1株あたりの価値が高まっていかなければ意味がありません。
こちらも順調な右肩上がりです。
ROEの推移
ROEとは、株主から集めたお金をどれだけ有効活用できているかが分かる指数です。
2015年3月期:39.58%
2016年3月期:54.27%
2017年3月期:71.28%
2018年3月期:57.04%
とんでもない高ROE企業です。
日本企業の平均は「8%」です。
また、「10%を超えれば合格ライン」と言われている中でこのROEの高さは素晴らしいですね。
ゾゾが高ROE企業というのは有名な話ですが、半端じゃないですね。
ZOZOの今後
・国内だけでなく世界を視野に入れて、今後10年以内に時価総額「5兆円」を目指す
時価総額5兆円というと、あのユニクロでお馴染みの「ファーストリテイリング」や「リクルート」、「任天堂」、「JR東海」などなど、日本を代表する企業たちです。
そう考えると時価総額5兆円がいかにすごいか分かりますね。
→2018/12/28 時価総額6200億円まで下がってしまいました。
5兆円どころか先に5,000億円になってしまいそうな勢いでZOZOの株価は下落しています。
「天才」と言われる前澤さんの経営手腕に今後も期待ですね。
以上。